「マザーズ・スピリット」のあらすじと全巻を無料で読む方法

この作品について

この作品は「野蛮人×文明人」という異色過ぎるカップリングです。

未開の地で原始的な生活を送ってきた攻めと、日本で文化的な生活を営んできた受けのコミカルなやり取りに注目です!

前半はギャグ漫画のようにテンポよく楽しく進んみ、二人が一緒に生活する中で、自然に惹かれ合っていく姿が丁寧に描かれています。

攻めが異国人で日本語を覚えたてなので、難しい言葉のニュアンスは疎通が難しいところです。

だから攻めも受けも取り繕う事のないストレートな物言いをするのですが、これが見ていてすごくあたたかくて、幸せなのです。

「大好き。たくさん。いっぱいだ!」

まるで子どもの気持ちを見聞きした時のような、純粋なものが読者の胸に流れ込んでくるはずです。

かといって彼らの思考はまったく子ども染みていなくて、二人とも真面目で誠実で、きちんと未来を見据えています。

そのときの気持ちで突っ走ったりしないあたりにリアリティがあって、見ていて胸が締め付けられるような切ない展開を迎えます。

 

全2巻、BLCD化されている人気作です。

作者はエンゾウさん。エロを描くとめちゃくちゃエロい作家さんです。

今作はエンゾウさんにしてはエロいシーンは少なめですが、やたら濃いです!

あらすじとネタバレ

日本から遠く離れた島国に、自然と共存し、文明とは離れた生活を送っているルター族という部族がいました。

身体能力、潜在的知性ともに非常に優秀で、美しい容姿も兼ね備えています。

彼らの内に秘めた高い能力を開放する手伝いがしたい―――という名目で、とある大学がルター族からの留学生を引き受けることを決めます。

ルター族を代表して日本へやってきたのは、誰もが振り返るほど美しい容姿の、褐色の大男、攻め・カルタカです。

カルタカは祖国を離れることも、文明機器に触れることも初めてなので、大学で事務として働く受け・筒月稜一郞の家にホームステイすることになりました。

日本語はもちろん通じず、英語も通じません。

カルタカは飛行機にも車にも怯え、ビデオ通話を見てパニックに陥る始末で、二人の生活は前途多難。

しかし、カルタカはルター族の存続と繁栄・発展の為に、一人きりで日本にやってきたので、とても勉強熱心で、優秀で、日本語の上達もとても早いものでした。

 

ある日、カルタカはテレビドラマで目にしたキスシーンに疑問の声を上げます。

ルター族には、キスという行為が存在しなかったのです。

稜一郞は、愛情を示す方法で、大切な人や好きな人にするものだと教えます。

そして、「キスをしないルター族は、どうやって好意を伝えるのか」と聞きました。

「口、ココロ、通る」

カルタカは、稜一郞の手のひらに唇を寄せます。

「…たましい。あげる」

こうしてルター族の人々は、相手の手に自分の魂を捧げることで、好意を伝えると言います。

まるで神聖な儀式のような、ロマンティックなその行為は、稜一郞の頬を赤く染めました。

そのとき、カルタカの手が稜一郞の後頭部に添えられます。

二人の唇が重なりました。

驚愕の表情を浮かべる稜一郞を余所に、カルタカは「好き。する」と言って、なおも唇を重ねようとしてきます。

最初は「キスをするのは特別に好きな人だけだ」と窘めていた稜一郞ですが、カルタカがルター族のため、人のために頑張る姿を見て、少しずつ心を傾かせていきます。

しかし突然、ルター族のアクナムがやってきて「カルタカのお嫁さん探します」と言い出して…?!

感想

この漫画はギャグ漫画のように楽しく、テンポ良く進んでいきます。

雄々しくてたくましいカルタカは、IHコンロでやけどしちゃったり、トイレのウォシュレットに怯えて稜一郞に抱きついたり、ちょっとかわいらしくて、くすりと笑えるシーンがたくさんあるのが楽しいですね。

だけど中盤からいろんな要素が絡んできて、涙なくしては読めない展開を迎えます!

カルタカはルター族の次期首長と言われていて、ルター族の仲間のことをとても大切にしています。

近隣の村は少しずつ文明を受け入れているのに、ルター族だけが原始的な生活を続けていたので、「ルターはこのままでは良くない、新しい風を入れなければ衰退してしまう」と憂いているのです。

ルター族として生き、ルター族として死ぬことを前提に、村のため、仲間のため、日本で学んだことをルターに持ち帰るという使命があります。

カルタカに根付く、自分たちの村を思う優しさと、そのための努力を稜一郞は一番近くで見ていました。

だから稜一郞は、いつかカルタカがルターへ帰って結婚することになっても笑って見送れるように。それだけを考えて、行動します。

カルタカがカタコトで、細かい日本語のニュアンスとかが分からないから何事も直球で、それに合わせて稜一郞も簡単な単語で思いを伝えるようになっていく。

それがなんというか、純粋でまっすぐで、小さい子の恋愛を見ているような幸せな気持ちになれるんです。

ココロの動き、相手に対する気持ちが丁寧に、わかりやすく表現されています。

そして物語は、ルター族のアクナムの登場によって、終盤に向けて急加速して盛り上がっていきます。

 

1巻完結型ですが、2巻も非常におすすめです!!

2巻では、ルターの村でのカルタカの様子が楽しめます。

小さな頃から次期首長にと期待され、強く在り続けなければならなかったカルタカ。

カルタカにとって稜一郞は、弱みを見せたり甘えることも出来る、特別な相手だったんですね。

カルタカ曰く、稜一郞は「俺を弱くする唯一の男だ!」とのことです。

普段は強い攻めが、受けの前でだけ甘えるというギャップ感がたまらない内容になっています!

 

この作品の5段階評価
絵のうまさ    ★★★★★
ストーリー展開  ★★★★★
盛り上がり度   ★★★★★
エッチ度     ★★★
総合オススメ度  ★★★★★